家具木工よもやま話
木工機械
事業の方向性。合板構造を取り入れるか否か。
事業用の木工機械について、使用頻度高い5機種(これだけあれば大体の事はできます的な)としてよく挙げられるのが、手押しカンナ・自動カンナ・昇降盤・横切盤・角鑿盤の5機種です。
私はこの5機種以外にプレス機・パネルソーもを所有していています。この7機種が主軸となり、脇役とし集塵機やコンプレッサーなどもあります。同業者の工房に行きますと、上に書いた5機種を主軸に事業を展開されているケースとこれにパネルソーとプレス機を足した7機種を主軸に運用されている2パターンが多いように思います。無垢材を主体とした場合は5機種を中心に、合板構造のフラッシュ家具もとりいれるのであればプラス2機種と言ったところです。
もう少し突っ込んで書きますと、プレス機とパネルソー所有の有無により事業形態は大幅に変わって行くと思います。無垢材主体の事業展開をしていくのか、合板構造も取り入れていくのか、修行期の経験値にもよりますが事業的な側面から見るとここに大きな分岐点があると言っていいと思います。
椅子やテーブルといった脚物家具は、構造上その素材をほぼ全て無垢材で製作しますが、キャビネットや箪笥のような箱物家具は合板構造を取り入れる事で、製作コストを大幅に抑える事ができるなどのメリットがあります。もちろん個人作家の場合、製作コストのかかる無垢材の箱物家具をあえて作っている方も沢山いますので、個々の作家性と事業形態を考慮したうえでの機械選定が重要になるところです。
無垢材をベースにした加工に必要な機械
手押しカンナ
自動カンナ
横切り盤
昇降盤
角鑿盤
合板構造を取り入れるなら+2機
プレス機
パネルソー